卒業する君へ

 

卒業おめでとう。今の心境はどうですか。

在学中、頑張ったことはなんですか。

たくさん友達はできましたか。

 

お母さんは、あなたが生まれた時、あなたの顔を見て、「この子はどこへ行っても大丈夫。きっと幸せになれる」と妙な安心感を抱きました。その安心感は今もずっとあります。

 

ちょくちょく体調を崩したり、思いがけない怪我で通院したこともあったけれど、ここまでよく育ってくれました。感謝します。

 

あなたに言いたいこと、言わなければならないことは折に触れて言ってきましたが、あなたはそのことをちゃんと心に留めてくれていて、お母さんは嬉しいです。

 

あなたとともに、お母さんも成長させてもらいました。

子育てはこれまでやったどんな仕事よりも大変で、でもその分、あなたの成長を目の当たりにするたびに、とてもチャレンジ精神と寛容さの必要な、喜びが返ってくる、すごいことだと知りました。

 

あなたをみていると自分の子供の頃をよく思い出します。

あなたの感じ方、考え方全てよくわかります。

私もそうだったから。

 

お母さんは子供の時、「今のこの気持ちを大人になっても絶対に忘れない」と自分に誓ったことがありました。だから今も子供の頃の気持ちをよく覚えているし、そういう視点からあなたとお話しするのがとても楽しいです。

 

あなたは今まで大切なことをたくさん学びましたね。

日本神話はもちろん、修身書や大東亜戦争についての本を一緒に読みましたね。

 

学校でもらった教科書や資料を参考にいろんな話もしたね。与えられる情報を鵜呑みにするのではなく、大切な情報は載っていない事が多いから、自分で情報を取って調べることは大事だということもわかったね。

 

これからあなたがさらに学校で学ぶことの中には、残念ながら事実に基づかないことがあると思います。疑問を抱いた時には、自分で納得いくまで調べてみてください。その情報がどこにあるかわからない時は、お母さんに聞いていください。

 

もし私がその情報を持っていなかったら、どこにその情報があるか一緒に調べよう。

お母さんもまだ勉強中ですので、わからないことはともに学びたいと思います。

 

あなたが、日本人として幸せに生きていけるように、お母さんは全力を尽くします。でも楽しみも忘れません。何事も楽しくなければ続きませんから。

 

学ぶことは楽しみなんだと知ってください。

 

「なんで勉強しなきゃいけないの?」

「世のため人のために自分の才能を最大限に発揮するためだよ」

そう答えたことがあったね。

 

もっと簡単に言えば、誰かを幸せにするために学ぶんだよ。それが自分の幸せになるから。それが日本人なんだよ。

 

今はまだピンと来なくても、きっとわかる時が来るから。

 

これからも自分の好きなことに邁進してください。いろんなことに挑戦して失敗できるのも、好きなことに没頭できるのも学生の特権です。

 

二度と戻らない学生時代を思いっきり楽しんでください。

 

お母さんもこれからは少しずつ子離れをしていかないといけませんね…でも困った時は人生の先輩としてお父さんやお母さんに投げかけてみてください。思いもかけない答えが返ってくるかもしれません…

 

与えられるのを待つのではなく、自ら考えて行動を取る人間になってください。そうすれば、人生は回り始めて、何倍も面白くなる。あなたの数倍生きてきて今、そう思うのです。